保守ってどんな仕事?保守業務の楽しいところ・大変なところを解説

ビジネス

ネットで保守について調べてみましたが、「辛い」「楽しくない」という記事が多く見かけました。私も保守をしているため書いている情報の言っていることや言いたいことは理解できます。

しかし、大変なところもばかりではなく良いところも沢山あります!そこで今回は「保守ってどんな仕事?保守業務の楽しいところ・大変なところを解説」について紹介します。

いま保守をしている人で楽しくないと思った方も、こんな人がいると参考に見ていただけると幸いです。

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保守とは?

ほ‐しゅ【保守】 の解説
正常な状態を保つこと

goo辞書|「保守」の意味

設備を正常に運用するために状態を保つことが「保守」の仕事です。

私の会社では保守業務の中に「設備に異常がないか監視」「設備に異常や故障が発生した際に復旧」「新たなシステムや設備が構築された際にアップデート」が含まれています。保守といっても会社によってやることが違うかもしれませんが、簡単に言えば「不具合があった時に対応する」ことを思えば良いですね。

保守業務の楽しいところ

保守はおそらく皆さんがイメージしている通りで、華やかな仕事ではなく地味なことをコツコツとやる仕事です。そのため「楽しくない」「同じことの繰り返し」と悪い印象が多くありますが、私は保守を6年以上やってきて楽しいと思う点も多くありました。私は保守が好きですがネットでは悪いイメージが多く書かれていたので、辛いことばっかりじゃないぞ!と保守の楽しいところを3つ紹介します。

良いところ①仕事中に勉強ができる

保守は基本的に故障やトラブルが起きない限り、運用中の設備に何かすることはありません。(むしろ触ったらダメですね)

そのため、何も起きなければ勤務中はの他のことができます。

  • 故障が起きた際に使うマニュアルを見て分からないことを確認する
  • ミスが起こらないようにマニュアルの分かりづらい記載や説明を見つける
  • 効率的に作業が行えるようにプログラミングを勉強する

など色々なことを勉強する時間があります。もちろん業務に全く関係の無いことをしていたら怒られてしまいますが、仕事をしてお金を貰っているのに勉強ができるのって凄いと思いませんか?

私は勉強することが嫌いではないので、楽しいと感じるポイントでした。では何故楽しいと感じたかについて、きっかけとなる体験談を紹介します。

学生の頃にプログラミングの勉強をしていましたが、当時はプログラミングが何かに活かせるか分からなかったため少し嫌いでした。それが会社に入ったら、プログラミングを活用できるシーンが結構あることに気づきました。同じことの繰り返しや膨大なデータの中から特定の文字や数値を見つけるなど、人間が行うには困難なこともプログラミングを実行することで短時間且つ正確にできるのです。私の会社ではプログラミングが得意な方が少なかったため、私の作ったプログラムで効率的に作業が行えて周囲の人から評価や賞賛の声をいただくことができました

良いところ②自分が提案したやり方で全員が動く

設備が故障した際に復旧作業を行いますが、マニュアルを見ながら作業を進めます。保守を行う上では、原則としてマニュアルに書いてあること以外をしてはいけません。ここだけを聞くと「マニュアル通りにやるだけでつまらない」と感じてしまいますが、そんなことはありません。

時々マニュアルが最新の情報に更新されていない・読み手によって異なる解釈をする可能性もあります。マニュアルは人が作っているため完璧ではありません。もちろん更新や改訂されていてミスが起きないように対応されていますし、マニュアルを作成時には検証も行っています。しかし運用中の設備と完全に同じ状況にすることができないこともあり、同じ結果にならないこともあるのです。

その場合マニュアルを作成している部署に間違っている部分を指摘したり、やり方を提案したり出来ます。提案することで自分が言った内容がマニュアルに反映されて、色んな人がそのマニュアルを基に作業をすることになるので、やりがいや達成感を感じられます

まんぬ
まんぬ

取引先やお客さんから直接「ありがとう」の言葉を貰うことはないかもしれませんが、自分の周りで一緒に働く人から「ありがとう」と言われるのも嬉しいですよ。

良いところ③他の人とコミュニケーションを取る

社会人になってからずっと同じ会社に勤めているため他の会社のことは分かりませんが、私の会社では作業を行うときは基本的に2人で行います。2人でやる理由は、一人でやっていると思い込みやミスに気づかずに進んでしまう危険性があるので防止するためです。つまり作業は一人で完結するものではなく、別の人とコミュニケーションを取りながら連携する必要があります。少し面倒と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的に仕事は一人ではできません。

また私のイメージなだけかもしれませんが、保守をしている人は「自分さえ良ければ他の人なんて関係無い」といった周りを蹴落とすような人もあまりいないので協力して仕事をできる人が多いです(笑)

仕事ができる人・知識が豊富だけど変わってる人・真面目で静かな人など色々なタイプの人とコミュニケーションを取り、協力してお互いにサポートし合える環境なのでとても楽しいですよ。

保守業務の大変なところ

楽しいところ・良いところばっかりだと嬉しいですが長年保守をしていれば、やっぱり大変なこともあります。でも、どんな仕事をしていても大変なことは少なからずありますよね?結局、仕事をしていれば何かしら大変だと思うところがあるので、「やっぱり保守は辛いし、つまらないんだと」ネガティブに捉える必要は無いと思います。これから私が保守業務の大変だと思うところを3つ紹介しますが、あくまでも「大変なところ」であって、マイナス要素だと思わずに見ていただけると嬉しいです

大変なところ①成果が見えづらい

保守をしている人なら分かると思いますが、自分がやった成果が見えづらいです。

故障した設備を復旧させることは最低限のミッションで、故障するかしないかは突発的な出来事です。そのため、対応した件数が多ければ評価されるという訳でもないです。もし対応件数で評価されるのであれば、設備の故障を毎日願って仕事をするしかなくなってしまいますよね(笑)

また『保守』は「正常な状態を保つこと」であるため、正常な状態 = 100点になります。これは故障した設備を直すことで100点になりミスをしてしまうとそれ以下の点数になってしまう減点方式のようなイメージを持っていただけると分かりやすいです。一方で営業系の仕事は、商品が売れた・新しい取引先が増えたなどどんどん積みあがっていく加点方式のため成果が見えやすいですね。

その結果、保守をしている同じ担当の人と比較すると横並びに見えてしまい、営業系の担当の人と比較すると成果が少なく見えてしまうため評価に繋がらないため、ネット上では「給料も上がらない」と言われているのだと感じます。これは私自身も事実だと感じます。

が、今の業務に対して付加価値を与えれば成果を見せることもできます!例えば、「保守業務の楽しいところ」で書いたようにプログラミングで作業の効率化を行ったりマニュアルの改訂に携わりミスを減らすことができたりと、今までにやっていないことに挑戦すれば成果を出すことの可能です。

今まで1時間かかっていた作業が、プログラムで効率化して30分に短縮すれば50%の削減になり、作業を行う度に削減効果が出るといったように具体的な数値も見えるので成果としては完璧ですね。このように、やり方や見せ方を工夫すれば成果の見えづらい点は解決できます。

大変なところ②緊急で対応が必要な場合がある

設備が故障してしまうとサービスやシステムを提供できなくなってしまうため、すぐに修理する必要があります。土日や夜間でもお構いなしで突然電話がかかって「今から修理に行ってくれる?」と言われることも時々あります。いつ連絡があるか分からないので故障が頻繁に続いていると、携帯の着信音に怯えて暮らす日もありました(笑)

私はお正月で実家に帰省していた際に連絡があり、事業所まで駆けつけたことがあります。もちろん予定がある日や出かけてしまって対応できない時は断ることもできますが、緊急対応も仕事の一環と考えると断るのも少し申し訳ない気持ちになってしまいますよね。前もって予定があるから対応できないと伝えればお互いに嫌な思いをしないので、どうしても外せない用事がある日は事前に上司に相談しておいていました。

緊急対応は大変なことも多いですが、私の会社では休みの日であれば普段の勤務とは別で手当が出るため嬉しい面もあります。

大変なところ③夜間に作業を行う必要がある

昼間の時間帯は設備を使ってサービスやシステムを利用されるお客さんがいるため、アップデートの作業を行うことが出来ません。そのため、夜中の誰も使っていない時間帯にシステムを停止して作業を行う場合もあります。夜中にやる作業は設定を追加・削除で、事前に作業の準備しているため作業自体は淡々とやることができます。私の場合、通常は昼間の勤務ですが、夜間の作業がある時は臨時で夜に勤務することになります。この夜間作業が週に1回とかあると昼と夜の感覚が変になって少し大変でした。

まとめ

ここまでで楽しいところ・大変なところを説明しましたが、まとめると保守業務はこんな人に向いていると思います。

保守業務はこんな人に向いている!

・自分で手を動かして機械やコンピュータを触るのが好きな人
・新しい知識や技術を勉強するのが好きな人
・目標に向かってコツコツと取り組める人

たしかに保守業務はやったことはお客さんに直接声をかけて商品を売るわけではないので、目に見える成果は少ないかもしれません。でも保守している人がいるからお客さんは安心してサービスやシステムを使うことができるのです。

地味で暗いイメージというネガティブなイメージを持つのではなく、「縁の下の力持ち」で自分が支えているんだとポジティブに思うことが大切だと思います。保守について知りたかった人・既に保守をやっている人・これから保守をする人がこの記事を見ていただき保守のイメージが良くなると嬉しいです。

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